【倫理的法的社会的問題ELSIを検討しましょう】<東京女子医大病院>遺族「リスク説明ない」…過量投薬

みなさま,こんにちわ.仲田洋美です.
いや~.また女子医ですか!毎度お騒がせですね!

よくこんなにあるもんだ.

ところで.今回,薬の過量投与を本人希望と言っていますが?同意書とかあるんですかね????
しかも,倫理審査委員会をちゃんと通してるんですかね???

まさか,患者の希望や同意でなにもかも許されると思っていませんかね~?? それならそれで大変程度が低い大学病院ですね!あ~.だから,特定機能病院もがん拠点病院も何もかも取り消されたのか!!

既承認医薬品や既承認医療機器であっても,適応外使用,医薬品の過量投与といった行為は,「通常の診療を超えた医療行為」となります.

救命や延命のためにやむを得ず実施される「通常の診療を超える医療行為」は研究目的で行われるわけでは ありませんので,こうした症例を学会報告や論文にする場合,介入研究とはみなされず,症例報告とみなされます.
しかし,未承認薬や未承認医療機器の使用,既承認薬の過量投与や禁忌症例への使用は,原則として倫理審査委員会や IRB,もしくはそれに準じた諮問委員会の審査と施設長の許可を得ておくことが望ましいのです.
なぜなら,医師に限らず独善に陥りがちで,また,主治医と患者という「情報の一方的な偏在」と「パワーバランスの欠如」,「医療の密室性」から,主治医がどのように患者に説明したのか,それが適切であったのか,余すところなく説明を受けて同意したのかなどをのちに確認することが困難となるからです.主治医の「やりたい病」をかーむダウンする意味でも,こうした手続きは必要なのです.一生懸命患者に危険な治療をしてあげているぼくちゃんが美しい,というなるちゃんが結構いますからね~.あ~,きもっ!!
したがって,病院評価機構ではv6から病院倫理審査委員会を置くように求めています.

しかし,病院倫理委員会は設置が求められていても,それが適切に機能しているかどうかについて,病院評価機構ではチェックしていません.

日本は制度を作ってクオリティーコントロールを全くしないんです.だから.なんとか機構の認定を受けている病院がいいとは限らないのです.

そんなの,女子医だって受けてんじゃん?

問題を起こした雪印だって,ISOの認定うけてたんじゃん?

だから~.なんでもブランドとか信じるからいけないんです.信じても救われないの.

目の前の医師のブランドではなく,どれほど説明してくれたか,あなたが納得できたかが大切ではないですか?

ちなみに,わたしは,ブランド物のバッグを持ち歩く趣味はありません.かわいいお洋服は大好きですが.

そういえば.ホストクラブで豪遊していたりこにゃんも女子医でしたね! 

 

大体,見かけとか,ブランドとか,本質じゃないところばかり気にしているから,いつまでもこんなことになるのでは? 

あ!!!話を元に戻しましょう.
だから.過量投与は,倫理審査委員会にかけるべきなんですよね.

こうした手続きを怠って,しかも説明していなかったとすると,裁判では敗けるのでは?

わたしが協力医なら,あ~んなこともこ~んなことも,維持関係法規や通達通知ガイドラインい~っぱい盛り込んでやりますね!!

Research and practice may be carried on together when research is designed to evaluate the safety and efficacy of a therapy. This need not cause any confusion regarding whether or not the activity requires review; the general rule is that if there is any element of research in an activity, that activity should undergo review for the protection of human subjects.

ベルモントレポートの中にある一文です.少しでもその行為の中に研究の要素があるのであれば被験者の保護のためにレビューを受けるべき,とされていますよね?
患者の同意を盾に何もかも正当化できないです.【心の声:まったく.いつもいつも患者の同意がありますって,バカの一つ覚えかよ?おめーらは.それしか言えないのか?!頭悪いにもほどがある.ちょっとは勉強しな!難しいことになるとすぐ,ぼくたち専門家じゃないからわかんな~い,っていうんだぜ?どうせ.で,患者の前ではくそ偉そうに,僕はこの道では日本のトップレベルとか言ってんじゃん?w あ~,なるちゃんっていやーね~. あ~.なるちゃんにつける薬はないわ.】

有効な同意とみなすには,適切な説明を余すところなくすることが大前提ですので.
手続き(倫理審査)を欠き,これがいいと思い込んで患者に同意をもらい,それを盾に問題ないと言っているのであれば
全く論外なのでは?しかし,こういう医者多いですね~.医者っていやだわ.ぶつぶつ.

 

 

 

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<東京女子医大病院>遺族「リスク説明ない」…過量投薬

毎日新聞 7月24日(日)7時31分配信

 ◇病院側「本人の希望」

薬の不適正使用が問題となっていた東京女子医大病院(東京都新宿区)で、過量投与による死亡事故が起きていたことが発覚した。亡くなった川崎市の長浜裕美さん(当時43歳)の遺族は「病院側は薬の処方を家族や本人のせいにして、再発防止のスタートラインにすら立っていない。このままではまた同じことが起きるのでは」と不信感を募らせている。【銭場裕司】

裕美さんの脳腫瘍の再発が判明したのは2014年夏だった。趣味のサンバの大会に8月下旬に出場した後、9月に手術を受けることが8月19日に決まった。

その翌日、病院側は裕美さんがけいれん発作を起こしたことを踏まえ、抗てんかん薬「ラミクタール」の使用を決定。短期間に薬効を高めるためとして本来の16倍に当たる量を処方した。「量がかなり多い」として薬局から問い合わせを受けても対応を変えず、同じ量の処方が続いた。

裕美さんは顔などの表皮がはがれる中毒性表皮壊死(えし)症(TEN)を発症。9月9日に亡くなった。遺族によると、死後に主治医から「量が多いことで(TEN発症の)可能性が増すことは確かだが、体質の問題の方が大きい」と説明された。

だが、夫の明雄さん(41)はネットで見つけた薬の添付文書を読んで言葉を失った。「投与でTENなどの重篤な皮膚障害があらわれることがある」として用法・用量を守るように「警告」していたからだ。

「添付文書の内容はまさに裕美の身に起きたこと。一番守るべき基本を無視しておいて、どうして体質の問題なのか」。病院側はサンバの大会に参加するという本人の強い希望などを踏まえて処方をしたと説明するが、明雄さんは「薬のリスクの説明は全く受けていない。死ぬような危険性がある処方をやってくれと言うはずがない」と断言する。

病院側が投薬を中止したのは9月1日。明雄さんの記録によると、8月30日時点で「39度程度」の高熱があったが、病院側の記録は「36度台」だった。事故を調査した日本医療安全調査機構は「病院から提出された診療録から事実確認できない」とした。「病院側の資料だけで判断されれば、どうしようもない。遺族は圧倒的に不利な立場にある」

裕美さんの最後の言葉は「頑張ります」。「皮膚がはがれ外見がボロボロになり、痛みと絶望の中で死なせたことが本当に悔しい。同じ問題が繰り返されないために、世の中に本当のことを知ってもらいたい」。それが明雄さんの思いだ。

◇半年前、2歳児も

東京女子医大病院では今回の事故の約半年前の2014年2月、人工呼吸中の小児への投与が原則禁止の鎮静剤「プロポフォール」を大量投与された2歳男児が死亡し、6月に理事長名で病院全体の改善を誓うコメントが出たばかりだった。二つの事故は、添付文書を逸脱した薬剤投与だった点、現場の連携が取れていなかった点で共通する。

男児死亡事故では、同病院の外部有識者による調査委員会が昨年2月の報告書で、複数の医師や薬剤師が小児への原則禁止を知らなかったのに加え、薬剤師が投与量を疑問に思い医師に照会したのに、医師側にその認識がなく記録も残っていなかったと指摘。「医師の裁量を過大評価し、添付文書を確認する文化も極めて希薄だ」と結論付けた。

今回の事故でも院外薬局の照会が反映されず副作用につながったため、第三者機関から「医師にはより謙虚な姿勢が求められる」と指摘されている。男児の父親は「医薬品の安全使用に対する認識も、薬剤師と連携していない体制も、息子の時と全く同じだ。息子の事故後も、病院の安全意識は変わっていない」と憤る。

男児死亡事故を巡っては、警視庁が業務上過失致死容疑で捜査している。【桐野耕一】

プロフィール

この記事の筆者:仲田洋美(医師)

ミネルバクリニック院長・仲田洋美は、日本内科学会内科専門医、日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医 (がん薬物療法専門医認定者名簿)、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医(臨床遺伝専門医名簿:東京都)として従事し、患者様の心に寄り添った診療を心がけています。

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