新型コロナ|イータ株(B.1.525)が日本で18例発見

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新型コロナイータ株の流行状況

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新型コロナの「イータ株」、昨年12月以降国内で18件確認 厚労省と報道されました。 イータ株って何?と思っている方々も多いと思いますので、記事を書いてみます。

新型コロナの「イータ株」、昨年12月以降国内で18件確認 厚労省

新型コロナウイルス
2021年9月9日 19時39分
 新型コロナウイルスの変異株「イータ株」が昨年12月以降、国内の検疫で18件見つかっていたことがわかった。厚生労働省が9月3日までの集計として公表した。
 イータ株は昨年12月に複数の国で初めて確認され、今年3月に世界保健機関(WHO)が「注目すべき変異株(VOI)」に指定した。警戒度合いはアルファ株やデルタ株などの「懸念される変異株(VOC)」より低い。
 日本国内では、国立感染症研究所による分類でVOCやVOIに指定しておらず、8月末までは公表対象になっていなかった。

新型コロナ、イータ株とは?

イータ株はB.1.525とも表記され、2020年12月にナイジェリアで発見されました。

E484K、del69-70などの特徴的な突然変異を持つ国際的な系統であるイータ株B.1.525は、最も多い国はカナダで21.0%、次いでアメリカ合衆国16.0%、ドイツ10.0%、フランス9.0%、デンマーク8.0となっています。

スパイクタンパク部分にはE484K, D614G, Q677Hという変異を持っています。
アミノ酸記号については該当ページのリンクをご覧ください。E484Kは484番目のE(グルタミン酸:酸性アミノ酸)がK(リシン:塩基性アミノ酸)に変っているという意味です。

新型コロナウイルスのRNA構造
新型コロナウイルスが細胞に感染する部位などの立体構造イメージ

イータ株はWHOの定義では、De-escalated variantsとなっています。
De-escalatedは、気を付ける段階を落とす、と言う意味です。

De-escalated variantsとなるには?

イータ株は2021-04-22にVOI(懸念される変異株)に指定され、2021-09-03にDe-escalationされました。

SARS-CoV-2の追加変異体は、以下の少なくとも1つの基準に基づいて、デ・スケーリングされています。

  • (1)その亜種がもはや流通していない、
  • (2)その亜種が長期にわたって流通しているが、全体的な疫学的状況に影響を与えていない、
  • (3)その亜種には問題となる性質がないことが科学的根拠によって証明されている。

それでは、イータ株はなぜ、De-escalationされたのでしょうか?

新型コロナイータ株の流行状況
引用元

これをみると、感染が収束したから、と言えますね。

実際にWHOの根拠も『EU/EEAではもはや検出されない、または極めて低いレベルで検出される』からだとなっています。

まとめ

今回のイータ株は現時点ではあまり心配のない変異株と言っていいでしょう。

みなさま、慌てず焦らず、日々の生活をしっかり手洗いマスクで感染防御してお暮らし下さい。

これからも皆様にお役に立つ情報を発信していきます。

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プロフィール

この記事の筆者:仲田洋美(医師)

ミネルバクリニック院長・仲田洋美は、日本内科学会内科専門医、日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医 (がん薬物療法専門医認定者名簿)、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医(臨床遺伝専門医名簿:東京都)として従事し、患者様の心に寄り添った診療を心がけています。

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