COVID-19ワクチンは不妊症に影響するか?専門家の見解

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新型コロナワクチンを受けると不妊になるとかいう誤報がインターネットで流れているので以下のサイトをホンヤクいたします。
www.muhealth.org/our-stories/does-covid-19-vaccine-affect-fertility-heres-what-experts-say

COVID-19ワクチンは不妊症に影響するか?専門家の見解は以下の通りです。

最初のCOVID-19ワクチンが米国で承認されるやいなや、このワクチンに関する最初の誤った情報が出てきました。ソーシャルメディアでは、このワクチンが女性の不妊症の原因になるという神話が流れていました。

ローラ・モリス医学博士

ローラ・モリス医学博士(Laura Morris, MD)
MUヘルスケアの家庭医療専門医であるローラ・モリス医学博士は、何度も聞いたことがあるので、患者が話題にするのを待つこともありません。

“ワクチンを受けていない生殖年齢の患者さんには、積極的にこの噂を伝えています」と、妊娠中の女性の治療と出産を担当しているモリスさんは言います。”このワクチンが女性の生殖器官と相互作用したり、放出された卵子や受精卵と相互作用したりするもっともな理由、つまり医学的、科学的なメカニズムはありません」。

アルバート・シュー医学博士(Albert Hsu, MD)

MUヘルスケアの生殖内分泌学者であるAlbert Hsu医学博士は、妊娠を希望する患者からCOVID-19ワクチンに関する懸念をよく耳にすると述べています。

“研究は進行中ですが、COVID-19ワクチンが不妊の原因になるというデータはありませんし、COVID-19ワクチンが女性不妊の原因になるという信憑性のある科学的理論もありません」とHsu氏は述べています。”COVID-19ワクチンと女性の不妊を結びつける発言は、現在のところ、せいぜい推測に過ぎません」。

この神話は、コロナウイルスのスパイクタンパク質と遺伝コードの一部を共有する胎盤のタンパク質であるsyncytin-1をワクチンが体に攻撃させるという仮定に基づいています。

“私が聞いた良い例えは、免疫システムが混同して胎盤のタンパク質を攻撃してしまうことは、象と路地裏の猫をどちらも灰色だからと勘違いするようなものだということです」とMorrisは言います。”小さな類似点はありますが、タンパク質の全体的な構造は全く異なるので、免疫系はそれに惑わされないように非常に賢くなっているのです」。

ワクチンが妊娠中または妊娠しようとしている女性にリスクをもたらすと考える根拠はありませんが、COVID-19の感染が妊娠中の女性にとって危険であることを示す証拠があり、それがワクチン接種を避けるのではなく受け入れるべき理由となっています。

“妊娠中の女性がCOVIDに感染すると、同年代の他の人と比べて病気になり、COVIDに感染した妊娠中の人は、流産、死産、血栓、早産などの妊娠合併症を起こす可能性が高くなります。”とMorris氏は述べています。”COVID病の妊娠への影響は実際にあり、予防することが重要です。”

同様に、シュー氏は、COVID-19病が生殖器に影響を与える可能性があるため、生殖能力を心配する男性にCOVIDワクチンを勧めています。この問題を解決するために、同氏は最近、COVID-19病が精巣機能、精子の生産、男性の生殖能力に悪影響を及ぼす可能性について論じた査読付きの学術論文を発表しました。いくつかの研究では、COVID-19感染男性の精子からSARS-COV-2ウイルスが検出されたこと、SARS-CoV-2ウイルスが正常な精子生産に必要な男性ホルモンに影響を与える可能性があること、COVID-19病に罹患した後に精巣や陰嚢の痛みを感じる男性が多数報告されていることなどが報告されています。

“COVID-19病が男性の生殖能力に影響を及ぼす可能性が懸念されているため、生殖能力を心配している男性は、COVID-19ワクチンを接種すべきでしょう。” とHsu氏は述べています。

まとめ

コロナワクチンに関するデマが飛び交っているため、ホンヤク作業を致しておりますが、海外ではちゃんとこうしてデマをデマとわかる報道もなされています。

国民の皆さん、悪質なデマに踊らないようにしましょう。
自分の命、家族の命。自分で守りましょう。

繰り返しますが、ワクチンで不妊になるという事はありませんし、実際の臨床試験でも流産に至った妊婦さんもいません。

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プロフィール

この記事の筆者:仲田洋美(医師)

ミネルバクリニック院長・仲田洋美は、日本内科学会内科専門医、日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医 (がん薬物療法専門医認定者名簿)、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医(臨床遺伝専門医名簿:東京都)として従事し、患者様の心に寄り添った診療を心がけています。

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