【偽善の帝王vs神宮の女神】㉑ 日本専門医機構のガバナンス問題について【忍び寄る魔の手】

 

みなさま,こんばんわ.

専門医制度は学部での医学教育,初期研修につづいて医師の専門教育でその質を担保するという
大変重要なものです.
みなさまに提供される医療の水準を決定する要因でもあります.
以前は,研修医が放し飼いで何の指導も受けていなくても,症例レポートを出して試験を受ければ
専門医になることができました.
しかし.放し飼いでは思考過程のトレーニングや思い込みの排除ができません.

昔,わたしが医師になってから法学部に学士入学したとき.
法学概論で先生が言ってました.
君たちは勉強なら本を読んだらできるのに,なぜ大学があるのかわかりますか?
文章というのは受け取り方により様々な解釈ができるし,誤解も生じる.
教育と言うのは対話によりその誤解や解釈のずれを修正する作業なのです.
したがって,大学がなくなることはありません.
独学では成し遂げられないからです.

医学部医学科にしか行ったことがなかった私には
他学部はこんなことを教えてるんだ,とまるで人生を教わったような満足感がありました.
この経験は,わたしの医師人生に幅を持たせてくれています.

時代は変わり.
がん対策基本法が議員立法で制定されました.2006年.
われわれはがん対策基本法のもとめにより,がん医療の質の均填化というお題目を現場で粛々と実行する部隊を養成する,という目的で作られた日本の医学教育史上初の国策大学院コース,がんプロフェッショナル養成プランの1期生です.わたしは腫瘍内科.

現場にいると,がんだけでなく,あらゆる医療が問題を抱えているため,システマティックなアプローチが必要だと考えて,いろんなことに取り組んでいます.

がん対策基本法の理念は,医療水準を均てん化することにより,憲法の保証する「法の下の平等」を実現するというものなのですが.

医療資源は人的にも金銭的にも有限であり,その分配の公正は医療倫理学の最大の難問です.

たとえば,田舎で出産件数が年間20件しかない自治体に,そちらの自治体でお産ができる体制を全国で用意しなければならないのだとしたら,産婦人科医は到底足らないでしょう.
それに,症例が少ないところで研鑽すると,なかなか経験ができないため,一人前になるのに時間がかかるでしょう.
医療の質の担保は,そうたやすい問題ではありません.
それでは,どれくらいの集約化が許されるのか?
われわれは,これから未曽有の時代を迎えようとしています.
人口減少です.
世界がどこも経験したことのない事態を目の前にして,われわれは対立する利害を調整し
国民の皆様に医療と言うインフラを信頼していただけるように努力しなければなりません.

そんな時代に,おらが自治体の論理が,本当に科学的に正しいのか検証もされないままに
跋扈しています.

忌々しきことだと思っています.

医療が均質ならば,がん対策基本法は要らない.

むしろ,均質ではなかったから均填化をお題目に制定されました.

均質ではないのは,がんの分野だけなのでしょうか?

わたしは,Noといいたいですねえ.

国民のみなさまは,この国の医療がどうなっていくのか?質の担保なのか,安近短で質はある程度落としていいのかとか,ちゃんと考えたほうがいいと思いますよ.

 

 

最近,また上昌広さんが日本専門医機構を攻撃しています.

今週の東洋経済にも記事を書いていました.

hiromi-nakata-official.com/wp-content/uploads/2018/09/edaf2ab75ab28600908dbf4820956aef-1.pdf

なんかツイッターでもあることないこと書いてるみたいですねえ.

ちなみに.

事実でないことを広めると名誉棄損ですが.

真偽のほどは確認せず,意図的に誰かが流出させたものをうのみにしてネットに流すなんて,危ないですね.

各学会の事務局員の名前も実名名指しでツイッターにのせているみたいですが.

ちょー危ないですね.....

ねえねえ.上さん.
あなた内科が減ってるというデーター出してるけど.
そのデーター,背景が全く違うので使えないってご存じなのでしょうか??
ねえねえ.上さん.そんな出し方するのって,詐欺てきだと思うけどどうですか?
あなた,本当は頭いいからわかってるんじゃないかとわたしは思いますけど.
わかっててやってたら確信犯で詐欺師ですよね.
わかってなくてやってたらただの間抜けですよね.(ちなみにわたしは有名な間抜けです)
だって.
内科はあなたが比較しているころは,認定医と専門医に分かれてて,あなたは「内科認定医を受験した人数」と比べてるみたいですけどね.
内科認定医はそれこそ,ハードル低くて,外科とかの他科から内科研修して認定医だけでも取りたい,という人たちがいたので,そもそもが専門医研修より断然多かったはず.
なので.そんなデーター比べられるはずないのに.それを比べてこんなに減った!!!って.詐欺師にもほどがあるように見受けます....
あなた,どうして「総合内科専門医受験者数」と比べなかったのでしょうか?
そしたらニアリーだと思うんですけどね.
都合が悪い数字が出るから,それはやらなかったってことですか??
あらあら.
あ~あ.
それじゃ,Kと変わんないですね.都合が悪いからデーターすてたって言い張ってるんでしたよね?あっちは.
そういえば.あなたも3内ですねえ.
さすが3内ってお家芸なのでしょうか?
いやいや.まじめにやってる3内科の方々が大半なのですよね..
あなた達のせいで評判がた落ちましたよね.お気の毒だとおもいます.
まあ.偽善の帝王からクロサギに転落?昇格???
まあいいでしょう.
あなたがサイエンティストじゃないのはよくわかりました.
数字には数字のマジックがあります.
それを見破って,患者に本当に還元していいデーターなのかどうか吟味する能力を培う.
それこそが科学的根拠に基づく医療の真髄.
上さんにはちょっと臨床経験もわたしに比べると少ないようですし,ちょっとなんでこういう人が教授だったのかわかんないんですけど(アインファーマシーにお金出してもらって教授になったんでしたね.寄付講座で.)
まあ,教授もピンキリですからね.

あ~.それにしても.上さん.発信すればするほどぼろが出るんじゃないですか?
最近ではあなた,あまり若者からの人気もないようにみえますね.
そりゃ.化けの皮もはがれるってものですか?
3流駅弁くそ田舎国立大学医学部医学科卒業のただの専門医女子にこんなに言われてるんじゃあね.

でも.データーって比較するときはちゃんとどういう背景なのか説明しないといけないけど.
あなた楽よね?だってこんな一般紙.ピアレビューもないものね.
これ.ピアレビューのある医学雑誌に出してみたら?
通らないと思うわ.わたし.

 

 

ところで.

先日,日本医師会副会長の今村先生がメディファクスという医療マスコミの取材に答えてました.

ガバナンスについてですが.

今村先生は,2名いる副理事長のうち,財務担当副理事長で,もう一人の兼松先生が総務担当副理事長です.

ガバナンス,ガバナンスと医師会母体の理事たちは喧伝していますが.

ん????

ガバナンスって言葉の意味わかってんのかな????

そもそも.上さんも医師会母体の人たちも,機構の事務局長代行の栄田さんのことをごちゃごちゃ言っていますが.
栄田さんは代行であり,何の権限もありません.
したがって,栄田さんに問題があるのだとすると,前執行部である吉村前理事長,松原前副理事長(日本医師会),山下前副理事長(医学部長病院長会議)の責任なわけですよ.

 

民法

第715条
  1. ある事業のために他人を使用する者は、被用者がその事業の執行について第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。ただし、使用者が被用者の選任及びその事業の監督について相当の注意をしたとき、又は相当の注意をしても損害が生ずべきであったときは、この限りでない.

ね!

要するに,従業員の行為の責任は経営者.一般社団法人であっても同じです.
したがって.
事務局員の名前をあげつらってごちゃごちゃ言ってるけど.

なんで前執行部の問題を追及しないのか?????

上さんって,もうちょっと世の中の仕組みをお勉強してからものを言ったほうがいいと思うわ....

大体.事務局長代理が何もかも決められるわけないですよね?

そんなこと上さんの部下ができるのかどうか,考えてみたらわかると思うけど.
なんでそういうこともわかんなくなるのかな???
他人の批判をするときは.

彼は頭がいいのかな?東大医学部に入るくらいだから悪くないはずなんですけど....

じゃあ,この落差はなあに?

とりあえず,
機構とその社員に文書をお送りいたしました.
hiromi-nakata-official.com/wp-content/uploads/2018/08/20180823145000.pdf

それにしても.記者さんももう少し,組織論を考えて取材したほうがいいと思いますね.

ところで,医師会の動きと上さんの動きといつも連動しているように見えるのはうがった見方???
でも.上さんの医療ガバナンスなんちゃらに医師会の羽鳥先生が来て講演やってたな.
蜜月っぽいね.相変わらず.

 

 

 

プロフィール

この記事の筆者:仲田洋美(医師)

ミネルバクリニック院長・仲田洋美は、日本内科学会内科専門医、日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医 (がん薬物療法専門医認定者名簿)、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医(臨床遺伝専門医名簿:東京都)として従事し、患者様の心に寄り添った診療を心がけています。

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