みなさま,こんばんわ.
今日は,今秋発売の週刊現代12/3日号に掲載された上昌広×川口恭(元朝日新聞記者・ロハスメディカル発行人)の
医療界のタブーを破る連続追及第21弾 薬の値段がおかしい からこの方々のノーエビデンスぶりを見ていきましょう(笑)
嘘はハイライトしてあります.
P183最下段からP184最上段です.
川口:実は,今回のオプジーボに関しては,本当は特例を使わなくとも,もっと早くに値下げすることができました.今年の2月の段階で悪性黒色腫に対する使用量が2.25倍に増えたんです.使用量が増えると薬価を再計算するというルールがあります.そのルールに当てはめると55.6%引き下げることが可能でした.にもかかわらずなぜこの段階まで引き伸ばし,特別ルールで薬価を引き下げたのか,全く理解できません.
上:それは,彼らがなんとかして自分たちの利益を守りたかったからでしょう.しかし,世論の反発が大きくなったから,慌てて引き下げたのです.
ここからは洋美ちゃんの文章です.
平成26年7月に悪性黒色腫で薬事承認をとったオプジーボは3週に1回2mg/Kgという容量でした.
肺癌に適応拡大されたのが平成27年12月.3mg/Kgが2週間に一度.
確かにこの時点で肺がんと悪性黒色腫を比べたら容量が増加しているということになります.
www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000138871.pdf
これを見ていただいたら分かる通りですが.
従来の再算定における算定方式
①市場拡大再算定:年間販売額が予想販売額に比べ市場が大幅に拡大した場合等に適応するもの.
②用法容量変化再算定:主たる効能・効果に係る用法・容量に変更があった場合に適応するもの.
③効能変化再算定:主たる効能・効果の変更がなされた医薬品であって,変更後の主たる効能・効果に係る類似薬がある場合に適応するもの.
こうなっています.
その時点で用法容量がかわったということで適応するルールがあるかということについては
用法容量変化再算定:主たる効能・効果に変更がないので適応できない
効能変化再算定:類似薬の費用に近づくように薬価を再算定するというルールなので,類似薬がないオブジーボについては適応できない.
であるから,現行ルールでは市場拡大再算定といって,年間販売額が予想販売額に比べ市場が大幅に拡大した場合等に適応する特例を当てはめるしかなかったということです.
問題は,こういうネットに載っていることを調べもせずに,あたかも本当のように述べて,影響力の大きい週刊誌がそれを取り上げる.
わたしのようにいちいち本当のことはどうなのよ?根拠あるの?と調べて,この話を嘘だと見破る人は少ないですよね.
書かれてあることに関しては,本当のことだ,根拠があると信じる.
それにしてもわからないのは,上昌広は,どうしてこんな簡単に見破られる嘘を平然とつけるのか?
問題は,週刊現代がどうしてこういう根拠もないことを述べる人たちのいうことをそのまま掲載するかということです.
困ったことだと思いますが.....
ちなみに,わたしにはどうしてこの人たちがこんな嘘ばっかりつくのか全く理解ができません(>_<)
ニボルマブ(オブジーボ)問題については,われわれとしても取り組まなければならない問題がいろいろあり,
現在,取り組んでおります.
いったい何をしているのか,時期が来たらここで皆様にお伝えできると思いますのでしばしお待ちくださいませ.
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