界面活性剤が点滴に混入されたのであれば
洗剤を注射器で混入したのでしょうね.
なので,袋には異常がない.
それにしても,泡で気づくくらいなら,投与する前に気づけなかったものなのかな?
そもそも,これほどトラブルが報告されていながら,行政が対応せず
後手後手に回って
結局殺人事件が発生して初めて,対処されることになったということか.
一刻も早い事件の解決を望みます.
しかし.
行政の指導の在り方が問われますねえ...
また神奈川県ですか...
いつも警察の不祥事とか
事件とか.
ろくな報道ないですね.神奈川県って.
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点滴に泡、看護師気づく 活性剤の作用か 横浜・入院患者死亡
横浜市神奈川区の大口病院で、点滴に異物が混入されて入院患者が死亡した事件で、点滴袋の中身が泡立っているのに看護師が気付き、病院が神奈川県警に通報したことがわかった。遺体と点滴から成分が検出された界面活性剤の作用とみられる。袋に目立った穴や傷はなく、県警は混入の方法について調べている。
県警によると、20日未明に亡くなった八巻(やまき)信雄さん(88)を司法解剖した結果、死因は界面活性剤による中毒死だった。
界面活性剤は物質を泡立てたり、汚れを落としたりする効果があり、洗剤や漂白剤、医薬品などに広く使われている。毒性のないものもあるが、混入されていたのは、中毒症状を引き起こす種類だったという。
点滴は医師の指示で薬剤師が用意し、看護師が施す仕組み。院内の薬剤部に保管され、必要に応じて各階のナースステーションに運ばれた後、原則として24時間以内に使うことになっていた。ステーションでは机の上や洗面台の横などに一時置かれていた。複数の在庫が残されており、県警は他にも異物が混入された点滴がないか調べる。
宿直の女性看護師が八巻さんに栄養剤の点滴を施したのは19日午後10時ごろ。約6時間後に八巻さんの脈拍低下を知らせるアラームが鳴って看護師が異常に気づいた。死亡確認後、点滴の泡立ちに看護師が気づき、「おかしい」と指摘。病院が県警に通報したという。
院内では18日以降、八巻さんの他に、入院していた80代の男性2人と90代の女性1人が死亡。男性2人は点滴を受けていた。八巻さんと同部屋の人もいたという。県警はこの3人の遺体も司法解剖をして調べている。
(飯塚直人、奥田薫子)
■春から院内トラブル
「お亡くなりになられた八巻さん、ご遺族には重ねて哀悼の意を表します。病院としては、一日も早い真相究明を願っています」。24日に会見した大口病院の高橋洋一院長は硬い表情で頭を下げた。
病院の説明によると、事件当時は4階の17人の入院患者に対し、当直の看護師2人が対応していた。20日午前4時ごろ、看護師が八巻さんの心拍数低下にアラームで気づいた。その約1時間前、心拍数や血圧を確認した際には異常はなく、おむつの交換もしていたという。
院内では4月、4階にあるナースステーションで看護師の服が切り裂かれ、6月にはカルテ数枚が抜き取られてなくなる問題が発覚。カルテはその後、見つかったが、いずれも警察に届けていなかったという。
8月には4階で勤務する看護師のペットボトル飲料に異物が混入。注射針を刺したような穴があいており、別の職員が口に含むと漂白剤のようなにおいがした。病院はこの問題でも成分を調べるなどしなかったという。
高橋院長は「病院関係者しか触れることができないところで起きた事件なので、院内で処理しようと考えていた」と話した。
(天野彩、照屋健)
■「告発」市に相次ぐ
横浜市には、こうした院内のトラブルに関する「告発」が、事情を知る人物から実名のメールで寄せられていた。
市医療安全課によると、市監査課に7月5日、服の切り裂きとカルテの紛失について、8月12日には飲料への異物の混入についてそれぞれ通報があった。同26日にも職員の人事やシフトなど勤務態勢についてのメールがあったという。
市は9月2日、病院に対して年に一度の定期立ち入り検査を実施した際、こうした事実を確認。再発防止を求め、警察に相談するように伝えたという。
事件が起きた20日には、同じ人物から「点滴に漂白剤らしきものが入っていた。今回は警察に通報するようです」という内容のメールがあったという。
市医療安全課の浜哲夫課長は「事件が起きるまでの対応について、感度が悪かったという指摘があれば仕方がない。ただ、看護師の飲料への異物混入といった情報では、患者の安全が脅かされるとは判断していなかった」と話す。
(桜井健至、大森浩司)
■「穏やかな人」 亡くなった八巻さん
亡くなった八巻さんの自宅近くに住む女性(87)は、老人会で同じコーラス部に所属。事件を知り、「まさか」と驚いた。女性によると、八巻さんは岩手県出身で、一緒に東北の民謡を歌った。大工だったという八巻さんは、上棟式の時に歌う歌を披露したこともあったという。
老人会の旅行にもよく参加。「穏やかで、いつも帽子をかぶり、おしゃれだった」と女性は振り返る。コーラス部の男性(72)は「足が悪くなっても練習には熱心に参加していた。普段は寡黙だったが、歌っているときは楽しそうだった」と話した。
(前田朱莉亜、太田泉生)
■事件の経緯(いずれも9月)
<14日> 八巻信雄さんが大口病院に入院
<19日午後10時ごろ> 30代の女性看護師が栄養補給のため八巻さんに点滴を実施
<20日午前3時ごろ> 看護師が八巻さんの脈拍と血圧を調べ、異常がないことを確認
<午前4時ごろ> 看護師がアラームで八巻さんの心拍数低下に気づく
<午前4時55分> 八巻さんの死亡確認。点滴が泡立っていることに看護師が気づく
<午前10時43分> 病院が「亡くなった方の点滴に異物が混入された可能性がある」と神奈川県警神奈川署に通報
<21日> 司法解剖で八巻さんの体内から異物を検出
<23日> 県警が点滴への異物混入による殺人事件と断定し、神奈川署に特別捜査本部を設置
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