医療に満足すると死亡率が26% 高い (に対する反論)
archinte.jamanetwork.com/article.aspx?articleid=1108766
きっと,この論文のことでしょうか?
満足度の一番高い集団は,一番低い集団に比べて死亡率が26%高かったということから
「病院やクスリにたくさんお金を使い,長く入院するほど寿命が縮む」と近藤先生は述べていますが.
でも.患者背景がよく判らないんですよね.
満足度の高い集団が,どういう基礎疾患があって,どういう治療状況だったのかとかで変わるのではないでしょうか?
必要もないのに,何種類もクスリをてんこ盛りにされた,とか.いろんな状況があると思いますが...
まあそういう状況なら,クスリの相互作用で何が起こるかわかりませんからね!
むしろ,頻繁に病院に行ったり入院したりしなければならない集団だからこそ,死亡率が高いということもあるのではないでしょうか?
信じるものは救われない (に対する反論)
抗癌剤は苦しむだけ,とのご意見ですが.
近藤先生は,そもそも,抗癌剤の役割がご理解できていないのではないかと思います.
抗癌剤で治癒が期待できるのは,急性白血病,リンパ腫(ホジキン,非ホジキンで中・高悪性度),胚細胞腫瘍,絨毛がん,です.しかし,これは,薬物療法単独で治癒が期待できるがん種であるという意味で,100%が見込めるというわけではありません.
あとのがんでは,薬物療法の目的は,【延命】【症状改善(緩和的)】【あまり期待できない】となります.
要するに,治癒が期待できる以外のがん種では,「治癒は望めない」ことを理解して行うこととなります.
術後化学療法は,再発を予防するためのものですが,やれば再発しないというものでもありませんから,こちらも十分な説明が必要なのです.
問題なのは,がんになったら,手術できるステージなら手術,出なければ抗癌剤,とか
機械的な説明をされてしまって,「治療しない」という選択肢も十分あるはずなのに,それをまったく
提示されていないことではないでしょうか?
「治ると思っていた」
「これをやったら治ると聞いていた」
と言う話を良く聞いて,残念に思っていました....
目の前の医師から
きちんと理解できるように話をしてもらってから,治療を選択してほしいものだと思います.
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