【業務報告】日本医学会雑誌編集者会議・倫理委員会合同シンポジウムにて

みなさま,こんばんわ.

わたしは,意外にうちの業界の内部に発信しておりますが.

実は,先般行われた日本医学会(内科とか外科とかといった学会(分科会)たちの連合体です.ピラミッドの頂点ですね!)の雑誌編集者会議と倫理委員会の合同シンポジウムに

オブザーバーとして参加してきました.

128ある分科会の雑誌編集長と倫理委員長が来る,って感じでイメージしてくれたら大体あってると思います.

いろいろ話を聞きましたが.

どうもすっきりしない.

なので.発言してきました!!(笑)

質疑応答の時間ですが.

そしたら,にゃにゃにゃーんと!!!

わたしのたわごとが,ちゃんと医学会のHPにそのうちのるらしいんですっ!!!!

びっくりですよね!!

内容は,ちゃんと起こされて本人に確認も入りました.

わたしのところだけ,一足お先に皆さんにお伝えします.

 

仲田洋美ミネルバクリニック院長:日本内科学会、専門医部会の仲田洋美と申します。私の意見なのですが、アメリカには1990年代から法律で研究のデータを捨てたというか、疑義が挟まれたときに研究のデータを出せなかった人は、理由の如何を問わず黒とみなすという規定がはっきりございます。ディオバンのときにわが国にそれがなかったからといって、研究データが出せなかった小室先生が黒ではないということで、日本医学会の幹事に出てきたり、日本循環器学会の代表理事に出てきたりということに関して、私は末端の専門医ですが、非常に残念に思っております。それに関して、日本内科学会の今年の総会で、小室先生が理事に出ておられるということなので疑義を挟みまして、かなりそこで物を申しましたが、やはり会場からは小室先生は黒ではない、おまえは何を言っているのだという意見が強く出てきてしまいます。

 そして今回、臨床研究法ができましたが、そのなかでデータをきちんと管理しなければいけないという規定はあるのですが、それが出せなかったときにそれを黒とみなすという規定がないのです。わが国はこのままでいいのか、捨てたらそのまま誰も何にも問われない。一応50万円の罰金はいただきます、臨床研究法のなかにありますから。ですが、それだけで済んでしまう。そういうことで本当に良いのでしょうか。臨床研究がだんだん下火になっていっていることが非常に問題になっているのは、誰しも思っていることでありますが、やはりそういう環境をきちんと整備しなければ、世界から信用を取り戻すことができないのではないかと私は思います。

 それともう1つ。昨今、アメリカでCOIの開示が不適切であったということで、結構大物の乳腺の先生が、Cancer Centerを辞任するという事態が報道されました。日本でもCOIの不適切な開示による論文投稿、『The New England Journal of Medicine』への論文投稿が、京都大学で非常に問題になっていると言うことは、皆さんご存知だと思います。そういう方が、やはり日本外科学会の理事に京都大学枠からなってしまっているということを、われわれ平民からみると非常に分かりにくい。どうしてそういう疑義を挟まれている方たちが闊歩してしまう世の中なのかということに関して、われわれ末端の人たちはすごく疑問に思っているということを、ぜひ分かっていただきたく存じます。

以上です.

それにしても,この内容をちゃんと載せてくれるってすごいですね!

日本の医学の世界は捨てたもんじゃないかもしれない.

それでは.

(^_^ゞ

 

 

 

プロフィール

この記事の筆者:仲田洋美(医師)

ミネルバクリニック院長・仲田洋美は、日本内科学会内科専門医、日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医 (がん薬物療法専門医認定者名簿)、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医(臨床遺伝専門医名簿:東京都)として従事し、患者様の心に寄り添った診療を心がけています。

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