これについては,基本的には近藤先生の言っていることは,大きく外れていません.
しかし,心疾患の既往がある場合や,家族性高コレステロール血症の場合は治療対象となります.
やはり,誤解を招く表現は慎んでいただきたいですね.
(とはいっても,現状のスタチンの使われ方に問題があるのですが.)
しかし.宝くじ以下の確率って表現はどうなんですかね?
宝くじの確率を述べていただきたいです.
ま.そういう細かいところはおいておきましょう.
2004年8月1日.ワシントンポスト誌面に,Jerome P. Kassirer氏が,製薬業界と高コレステロール治療ガイドラインの作成委員の利益相反について告発しています.
ガイドライン委員9人のうち8人が,高コレステロール血症の治療薬,スタチンのメーカーから研究費をもらっていたり,講演料をもらっていたりしたからです.
2004年のガイドラインでは,悪玉コレステロール(LDL-Cho)の基準値が引き下げられました.
ところが,まったく利益相反COIのない,カナダのブリティッシュ・コロンビア大学の研究者たちは,同じデーターから全く違う結論を導き出したのです.
これをきっかけに,ガイドライン委員に対して,厳しく規制がもうけられるようになりました.(日本はまったくこういう規制はありません)
そして,この後に発表されたスタチンに関するRCT(無作為に割り付けて行う臨床試験です)であるASPEN,ENHANCE,SEAS,GISS-HF,CORONA,AURORAでは,スタチンによりLDL-Cは低下するが,心血管系イベントや総死亡に有意差無しと報告されました.
イギリスの診療指針であるCOCHRANEは,2011年,心疾患の既往を欠く高コレステロール血症にはスタチンの処方は不要としています.
COCHRANE Statins for the primary prevention of cardiovascular disease 2011
www.washingtonpost.com/wp-dyn/articles/A29456-2004Jul31.html
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