【在宅医療】某医師用掲示板に投稿されていたものです【医師の本音?】

訪問診療に関して.
ある医師用掲示板に書き込まれていた内容について
どこから引用したかわからないように引用して反論したいと思います.

 

 

 

24時間在宅をします・・・という診療所がありますが、本当でしょうか?

私も、ほそぼそと在宅医療していますが、仕事場から離れている時、お盆休み、年末の家族サービスの時は、連絡しても行けませんと正直に言っています。だから、24時間対応不可能であり、医学管理料は算定していません。時間があるときは、往診、訪問診療、点滴は、当然、しています。

突然の患者様の電話があったとき、契約の訪問看護に代わりに行ってもらったり、あるいは、どこどこの病院に行ってください・・・・という対応でも24時間対応でしょうか? それなら、私も24時間対応できます。
昔、旅行の直前であったのですが、患者様から電話があり、往診に行ったために、飛行機に乗り遅れ、家族が不満な表情でした(仕事なので家族は怒りませんでしたが)。それ以来、正直に患者様に、行けない時は行けませんと言っています。医学管理料は算定していません。
① 大々的に訪問診療しますという診療所がありますが、自分の趣味・時間を犠牲してまで、また、上記のように家族サービスを犠牲にしてまで、すぐに、往診しているのでしょうか? 仕事一筋な先生なら、本当に尊敬します。電話で、契約の訪問診療に家にいってもらいますね・・・、あるいは近くの病院に行ってくださいという電話指示程度になっているのではないでしょうか?
それで、医学管理料が算定できるなら、高い料金を払っている家族は不満ではないでしょうか???
② 3ないし4の診療所で連携を組んで、訪問診療している診療所がありますが、長期休暇なら、ほとんど、お盆や年末と重なるとおもいますが、どうしているのでしょうか?
以上、在宅医療は、個人の診療所では正直なところ難しいと感じます。行ける時は当然、訪問し、点滴などします。一人で無理なときは訪問診療に依頼します。しかし、在宅を多くしていると、長期休暇は、実際、一人診療所では難しいです。
電話対応のみ、訪問看護にお願いする、病院受診を依頼する程度なら、私でもできます。
通院の患者様の往診、訪問診療は避けられません。
診療所のみなさんは、どうしているのでしょうか?趣味、家族の旅行を犠牲にしてまでしているのでしょうか?

 

はい.
わたしのところは,一人で24時間365日対応しています.
どうしてもだめなとき(学会出張.専門医更新単位が必要なので最低限専門医を持っている学会には参加いたします.)は,似たような専門医である旦那様にお留守番をお願いいたします.

そもそも,医師たるもの公益性・公平性が至上命題だと私は思っていますので
わたしにはこれといった趣味もありません.
趣味はお勉強です.
あとは,最近のマイブームは20年以上ぶりの編み物ですかね?
マフラーをせっせと編んで大事な方々にプレゼントしております.

大事な方の喜ぶ顔も
患者さんたちの喜ぶ顔も
同じくらい私には大切なものです.

かといって,わたしが家族を大事にしていないというわけではありません.
仕事のために家族と離れて一人で暮らしておりますので
本当は家族に会いたいし,故郷にも帰りたい.
大学の同門会にも出たい.
そういう思いもありますが,医師として患者さんやその家族がわたしの存在で安心して暮らしていけるということは
なににも代えがたいので
それを犠牲にしてまでする趣味や旅行は私にはありません.
家族サービスもまったくいたしておりません.
娘にマフラーを編んであげたらとても喜んで使ってくれているようです.
こんな母親なのに,素直な子に育ってくれたものだと感心しております.

最近はワークライフバランスがライフにある医師たちが多くて
本当に残念です.

わたしのところは,わたしがいい,と言ってくださる奇特な患者さんやご家族たちですので
わたしが一人で診療しております.
だからわたしには休日はありません.(寝てないのかという人がいましたが,切れ切れに寝ています.)

それより.
本当にこの書き込みには驚きました.
こういうこと,きちんと表示なさったらいかがでしょうか?
僕のワークライフバランスはライフにあります,とはっきりと.
そのうえで選んでもらえるのであればわたしがとやかく言うことはありません.

こんにちわ,さようなら,熱が出たり具合悪けりゃ病院に,という訪問診療が多いですね.
わたしはそれがいやで,特にがんの専門医なので,がんはそういう診療体制では
なかなか在宅診療はうまくいかないです.
なので,いろんな思いがあって,在宅療養支援診療所をがん薬物療法専門医として全国で初めて
開業いたしました.
どうして在宅?どうして歌舞伎町?とよく聞かれますが(笑)

在宅診療はゴミ箱がらくた医療ではありません.
きちんとした医療を提供すべきである.
専門医としてのわたしのゆるぎない態度です.

そもそも,在宅療養支援診療所は,クリニックを開業したらなれるというものではなく,自分でやるといってお届けするので,やれないと思ったらお届を取り下げればいいことなんです.
確かに24時間365日は大変ですが,だからこそ診療報酬は他より高く設定されている.
診療報酬だけいただいて,24時間365日対応しないというのは詐欺だ。゚ヽ(゚`Д´゚)ノ゚。
やるならちゃんとやれ(*`Д´)ノ!!!
やらないならやるな。゚ヽ(゚`Д´゚)ノ゚。

プロフィール

この記事の筆者:仲田洋美(医師)

ミネルバクリニック院長・仲田洋美は、日本内科学会内科専門医、日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医 (がん薬物療法専門医認定者名簿)、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医(臨床遺伝専門医名簿:東京都)として従事し、患者様の心に寄り添った診療を心がけています。

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