三重大病院問題の本質は危ない並列麻酔による死亡事故多発|共同通信に抗議

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正義の女神

共同通信の悪意のある報道

今日は、以下の共同通信の記事に対して文句をかきます。

www.nikkei.com/article/DGXMZO66622570V21C20A1CN8000/

三重大、麻酔科医さらに4人退職へ カルテ改ざん事件
中部 三重 社会・くらし
2020/11/25 18:30

三重大病院(津市)の男性元准教授=懲戒解雇=がカルテを改ざんしたとされる事件を受け、元准教授が在籍していた臨床麻酔部の医師4人が今月末に退職することが25日、病院関係者への取材で分かった。9月にも6人が退職。トップの男性教授も退職しており、残る医師は4人となる。

三重大病院(津市)=共同

三重大病院は、県内外の他の病院に協力を要請するなどして急場をしのいでいるが、手術の延期や件数の減少など、影響が深刻化する可能性がある。

三重大病院では専門医育成の研修プログラムが10月に停止。一部は十分な研修を受けられないことを退職の理由に挙げた。三重県の鈴木英敬知事は25日の記者会見で「全ての診療科目に影響がある麻酔科で人材育成が滞らざるを得ない状況を大変遺憾に感じている」と言及。研修を管理する日本専門医機構に対し研修の早期再開を要望したと明らかにした。

大学が設置した第三者委員会によると、元准教授は2018年4月~20年3月、実際には使っていない薬剤「ランジオロール塩酸塩」を患者に投与したかのように約2200件のカルテを改ざんし、診療報酬計約2800万円を不正に請求。ランジオロール塩酸塩を積極的に使うよう元教授に指示され、自らの評価を高めるためカルテを改ざんしたと説明した。

三重大の告発を受け、津地検が公電磁的記録不正作出・同供用の疑いで改ざんの経緯を捜査している。元教授の関与も慎重に調べている。〔共同〕

これ。前に共同が6人退職と報道した時点で、18人のうち16人が辞表を提出していたのにもかかわらず、共同は意図的に6人と報道しました。

そのときと何ら状況は変わっていません。

あと、専門医機構は10月16日の理事会で最終的に三重大学のプログラム停止を決めましたが、プログラム停止をしたとしても、内部に残る人たちに何の不利益もないように配慮しています。

内部に残る医師たちのために、三重大学を別の麻酔科プログラムの傘下に入れて、三重大学で研修を続けられるようにする方針だからです。
そして、4月からの責任指導医不在や、10月16日以降のプログラム停止以降に三重大学内に残っている人たちについては、「特例措置」として研修症例に認める方針です。

何ら不利益がないように配慮しているにもかかわらず、どうして医局員が逃げたのでしょうか?
そこを全く書かず、専門医機構がプログラム停止したから医局員が逃げたんだと取られかねない報道内容です。

三重大学では麻酔科学会が禁止している並列麻酔を行ってきた

三重大学では麻酔科学会が禁止している並列麻酔を行っていました。
並列麻酔というのは、一人の麻酔科医が一度に何人もの麻酔をかけることを言います。
麻酔科学会が並列を禁止していることについては以下のリンクをご覧ください。
www.mhlw.go.jp/shingi/2005/04/dl/s0406-6c2.pdf

並列麻酔禁止

三重大学では2017年に泌尿器科の手術で、麻酔事故による死亡例を出しています。
硬膜外麻酔が深く入りすぎて血圧が低下し、循環動態が保てなく、さらに気付くのに遅れ、蘇生もできずなくなったそうですが、この被害者は医師です。
さすがに事故調査委員会が立ち上がり、「並列麻酔が原因であった」ため、「並列麻酔をやめるように」と勧告しています。

三重大学は並列麻酔事故による死亡を公表しなかった

遺族の希望と言っていますが、死亡したのが「医師」なので、内々に済ませるよう言い含めた可能性は十分あります。
なぜわたしがそう思うのかというと、死亡した医師が三重県内の市民病院の院長だったからです。
遺族が強硬に公表しろと大学に迫った場合、大学としては当該市民病院に対する嫌がらせとして
医師を派遣しないなどの措置を取れますよね?
そうすると、市民病院側としては遺族に、「公表しないということに同意してほしい」と懇願するというストーリーも十分考えられ、これを公表しない三重大学は非常に悪質だと考えています。

三重大学は第三者委員会の勧告を無視して並列麻酔を続けた

並列麻酔が大好きで仕方がないS医師は、この事故を起こした張本人でありながら、並列麻酔が大好きで、やめろと言う亀井教授に従わなかったそうです。

S医師は死亡事故をほかにも起こしています

生体肝移植で170リットルという大量出血。
亀井教授はS医師たち医局員に、自分やS准教授と言った責任ある立場の人がいないときに高度な技術を要求される麻酔をすべきではない、と言っていたのですが、S医師が麻酔の割り振り担当だったため、自分で引き受けてやった結果、170リットルという大量出血を来し、患者は死亡しました。
亀井教授は出張から帰ってきたらそんなことになっていて、驚いて、手術部に肝胆膵の移植外科医たちを集めて、これからはもっと安全な体制で行わないといけないよね、と言ったそうです。
ところが、肝胆膵外科医たちは本当にプライドが高いんですよね。
わたしの友人にもいますが、国立がんセンターの肝臓外科にはハンドレッドクラブというのがあって、出血100ml(いっときますが100リットルではないですよ!!(笑)(笑)(笑))におさめたら初めて入れるクラブがあって、外科医たちはそんなことを競ってます。プライドだけ高くて嫌な奴バッカ。

わたしの仲良しの日本医学会会長の門田先生が、こんな移植外科たちのために頑張ってきたのかと思うと情けなくて、「こんなことやりたくて頑張ったの?」と思わず本人に言ってしまいました。

三重大学のそういう情報はたくさん上がってきています

というわけで。
三重大学の外科や麻酔科を良くしなければ、麻酔科を何人ヘルプに出しても全然医育機関としての役割は果たせません。
わたしは、今、日本外科学会と日本麻酔科学会に事故調査委員会を立ち上げて調査するようにと申し入れをしています。
国民の皆さま。
わたくしは、医療の闇に心底嫌になりながらも大学で2回冷凍、民間で1回火あぶりにあいつつも25年間の医師人生を過ごしてきました。

国民のための医療をしようとすると、こういう目にあうのが通常です。
しかし、私は今、医療界の中枢や厚生労働省、永田町に対して強力に発信できる環境に奇跡的にあります。

三重大の環境を良くしないと、特に外科医との関係性を良くしないと
というかはっきり言って外科医が麻酔標榜医の免許ももたずにかける「自科麻酔」を廃止させないと
奢った外科医たちによる麻酔医の虐待が続いてしまうため、三重大学は永遠に良くならない。

この負のスパイラルを断ち切り、正常化し、三重大学が良くなるようにしないといけないと思います。

この負のスパイラルの原点は肝胆膵外科にあります。
170リットルも生体肝移植で出血させた彼らに本当に移植医療を担う資格があるでしょうか?

また、そういう事実があるにもかかわらず、三重大学が移植医療を担える病院と認定されていることについて大変疑問に感じます。

三重大学に関する情報は上がってきていますので、必ず是正する方向に動くと思います。
そうでなければ、三重大学を三重県で一番素晴らしい病院だと思って受診する無垢な県民が救われません。

今回の問題は専門医機構が麻酔科プログラムを停止したことで起こったわけではありません。
それ以前にすでに崩壊していたのが三重大学の麻酔科です。

正しい情報を少しでもお伝えしたいと思い、問題ない範囲で記載しました。

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プロフィール

この記事の筆者:仲田洋美(医師)

ミネルバクリニック院長・仲田洋美は、日本内科学会内科専門医、日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医 (がん薬物療法専門医認定者名簿)、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医(臨床遺伝専門医名簿:東京都)として従事し、患者様の心に寄り添った診療を心がけています。

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