みなさま,こんにちは.
仲田洋美です.
いや~.永井先生.すごいですね!
わたしは,永井先生も,黒幕くらいに思っていたのですが(失礼いたしました.)
だって,永井先生は,あの,「小室一成」先生を東京大学教授に引っ張ったと噂されておりますからね.
そういえば.高久史麿先生もディオバン問題では黒幕くらいに世間からは言われていますが.
わたしは,ディオバン問題が起ったころ,高久先生とは遠い遠い存在でしたが
今ではとってもかわいがってくださっておりまして.
わたし,思ったことをなんでもぱんぱん言っちゃうんですよね.誰にでも.
で.耳障りなことも平気で言っちゃいます.
このため幼稚園児専門医と言われております!(笑)
なのですが,高久先生は,とっても素晴らしい人格者で,むしろそういう意見に進んで耳を傾けてくださいます.
何も知らずに老害とか高久先生のことを言う人がいますが,そんなことはなく,むしろ,わたしと話をしていても
新しいことも遜色ありません.
ちなみに,わたしはおバカで有名ですが,意外にも総合内科専門医,がん薬物療法専門医,臨床遺伝専門医をあわせ持つ国内唯一の医師.
世界的にも大変少ない専門医なんです.
その上さらに,わたしは医師歴8年目に法学部に学士入学した変わり者.
わたしは守備範囲がべらぼうに広いのですが,それでも高久先生すごい!って感動するんです.
年齢だけで他人を老害だなんて言う人たちの神経を疑います.
そういう人は,そもそも医師に向いてないのでは?
他人を評価する基準が年齢だなんて.バカすぎる.
高久先生のことを老害とか書き込まれるのをエムスリーのサイトでみて,本当にげんなりします.
言っておきますが,本当に素敵な先生ですよ.心から尊敬します.
なので,ディオバン問題で高久先生が黒幕なんてありえません.
わたしは,思ったことしか言わないので.
ちなみに,このくそじじいめっ!!!とか,よく自分の専門医を持っている学会の理事長に向かって叫んでいたりします(笑)
いや.
土佐のおなごですから(笑)
土佐藩では,このように,型破りな人材が育つ風土があるのです.今でも.
なんせ,海と空と山と川しかありませんからね~.
話を元に戻しましょう.
そうなんですよ..永井先生の言うとおりです.
日本の研究体制は明治時代というか,幕末と同じです.
先般,わたしがうっかりとNIPT問題に首を突っ込んだため,全国の白い巨棟の倫理審査委員会の審査能力の欠如が露呈してしまいました.
倫理審査能力の欠如している国で,なにをやっても信用されるはずがない.
そもそも,診療ガイドラインだって今でもお手盛りで作ってるんですよね.
乳癌学会ガイドラインなんて,国立がん研究センター東病院の向井先生が同学会ガイドライン委員長の時に
自分がやった大鵬薬品のS-1の臨床試験をのせたんです.
おいおいおいおい???
君たちの頭には,利益相反COIつー問題はないのか????
あらあらあら.
要するに,COIマネージメントが出来ないわけだから,もう,2流どころかなんというか,ガラパゴスというとガラパゴスに失礼かもしれないというレベルの
痛い国なのが日本なんです...
ちなみに,アメリカではこんなお振舞出来ません.ちゃんと法律やガイドラインで規制されています.
アメリカでは議会がきちんとこういうことが起らないようにしているんです.
それにひきかえ日本の国会って...(以下無言の抗議)
でも.研究体制ではなく,医療体制そのものが明治時代と同じです.
自由標榜(コトバンクによれば 医師免許を取得すれば、専門分野や経験年数を問わず、診療科目を自由に選び、外部に広告できるとする制度。)をとる国は
先進国の中では日本しかありません.
国民のみなさん,医療にもっと関心を持ってください!!
弁護士に一度も世話にならずに生まれて死ねる国民はたくさんいますが,医師に一度も世話にならずに生まれて死ねる国民は原則一人もいません!! (by 洋美)
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臨床研究適正評価教育機構(J-CLEAR)が7月16日に開催した夏季セミナーで、自治医科大学学長の永井良三氏は「日本の医薬品開発と臨床研究の課題」として講演。日本循環器学会代表理事を務めていた時期に対応に当たったKHS(Kyoto Heart Study)問題について「エネルギーや人員を動員し、学会としてやれる限界」で対応したと振り返った。臨床研究の体制について、「日本はまだ明治10年か15年ぐらいの段階にある」と指摘。医療費の1%を研究に回すように提案した。
永井氏は、KHSをはじめ、ノバルティスファーマ社が関連した降圧剤「ディオバン」に関する一連の医師主導臨床研究に疑惑が生じた2012年当時に日本循環器学会の代表理事を務めていた。JHS(Jikei Heart Study)については、「大きな違和感を覚えていた。望月先生(元東京慈恵会医科大学教授の望月正武氏)の講演を聞いて、どういう間違いがあると、こういうことが起こるのかと感じたことがある」と振り返った。「心不全による入院」といったソフトエンドポイントが採用されたことが、有意差が付いた原因と分析した後に「それだけでなかったことが明らかになったが」とも述べた。
KHSについても2012年当初から「気をつけて見ていた」。ただ、「どうアクションを起こすかが難しい。中途半端に行い名誉棄損で訴えられてうやむやになる可能性もある。しっかりしたエビデンス、体制を持っていかなくてはいけない」と考えていたという。
同年10月頃に、Circulation Journalのオンライン版に掲載されたKHS のサブ解析論文についての「Letters to the Editors」としてデータの不備に対する指摘を受けて「ストーリーは読めた。学会とやるべきことは見え、調査しても名誉棄損にはならない」と確信。同年10月にKHSの主任研究者に11月中に回答を求めるよう要請した(後に12月末に期限を延期)。同年12月に京都府立医大の医師やノバ社役員らに事情聴取を行った。直後に複数のサブ解析論文が撤回され、2013年1月には大学にさらなる調査を要請した。2月に同大循環器内科のウェブサイトに「ミスは故意でなく、結論には全く影響がない」という声明が出されると、大学調査委員会の結論が出るまで声明の一時的撤回を要求した。4月12、13日には、弁護士などとともに体制を整備し、イベント判定委員や論文著者に事情聴取を行い、「裁判に出ているような話は大体聞けた」(永井氏)。7月に大学の報告書が出ると、翌日に「Kyoto Heart Studyのデータ操作について」と題する学会として声明を出した(資料は、同学会のホームページ)。永井氏は「相当な時間とエネルギー、人を動員して行った。学会としてやれる限界」と振り返った。
問題の背景には、諸外国に比べ、一貫して日本の研究体制整備や法規制が遅れているという事情があると指摘。10年ほど前にも永井氏が厚生労働省の職員に臨床研究法案の必要性を指摘したところ、「それをやると日本の臨床研究が止まってしまう」と言われたというエピソードを紹介した。また、欧米に比べ第2次世界大戦の総括が不十分であったこと、1960年代、70年代の学生紛争で産学協同が否定されたことなどが、研究体制や規制の整備が進まない背景にあるとし「臨床研究の体制について、日本はまだ明治10年か15年ぐらいの段階にある」と指摘した。
「EBMの時代」と呼ばれる背景も説明。代用エンドポイントでは判断できず、真のエンドポイントが必要とし、1990年代から大規模臨床試験の重要性が指摘されるようになった。一方で、イベント発生が1000人当たり30人から24人に、20%減少したという結果は、年間100人程度の患者しか診ることができない日常診療では実感できないとも指摘。「ペニシリンが肺炎に効くかどうかはすぐ分かったが、イベントは実感では分からない世界になった」。また、製薬会社にとっては承認された薬の適応拡大という「育薬」で資本を蓄積し、次の開発に向かうというシナリオになっていると分析した。
最後に「医療費の1%は研究に回すべき」と提言。「お金もないところで、締め付けだけ厳しくしても研究がシュリンクするに決まっている。大胆な改革が求められている」と訴えた。座長を務めたJ-CLEAR理事長の桑島巌氏は「日本の心血管系の学会で、アカデミアに徹した先生として尊敬している。これからも先生のしっかりとした目で、日本循環器学会、日本高血圧学会のお目付役をお願いしたい」とまとめた。
厚労省医政局研究開発振興課課長の森光敬子氏は「臨床研究の信頼回復に向けて」と題して、今年の通常国会に提出され、今秋の臨時国会で審議が予定される臨床研究法案について説明した。森光氏は「ディオバン事件の報告書を受けて、法案ができた」と強調。現在は継続審議になっており、臨時国会で可決されれば公布から1年以内に施行される見通し。
法規制の対象となるのは特定臨床研究と呼ばれる「未承認または適応外の医薬品・医療機器などを用いた臨床研究」「医薬品、医療機器などの広告に用いられることが想定される臨床研究」の2つ。特定臨床研究以外は努力義務となる。具体的な規制内容としては、(1)臨床研究に関する資金提供について、契約の締結や公表を義務付け、(2)モニタリングや利益相反管理などの実施基準の遵守、(3)記録保存を義務付け、(4)厚生労働大臣の認定を受けた審査委員会が研究計画や有害事象の審査、(5)法律に基づく行政の調査権限、監視指導や保健衛生上の危害発生拡大防止のために必要な場合には、中止命令、罰則――などがある。
森光氏は「事前審査をすべきという意見が多かったが、法案では学問の自由、医療現場の負担、当局の体制を踏まえると、届出制で進めようとしている」と説明。モニタリングや監査の義務化については「クレームは多いが、信頼回復には非常に重要」と強調した。法案についての機運が高まったのは、群馬大学での腹腔鏡下手術の死亡事案や、STAP細胞問題が騒がれた時期で、「医療不信、研究不信が重なるのが臨床研究。規制だけでなく一人一人の研究者が重く受け止めて意識し、日々変わっていく倫理や医療の状況に、どう対応するかが重要」と指摘した。
会場からは多くの質問が出た。「認定審査委員会」の認定基準について、森光氏は「倫理審査委員会の質に対する注目があるので、すごく厳しいというレベルではないが、一定の質を担保することを求める。今は約1300あるとされるが、そのまま右から左に認めるというわけではない」と説明。会場から「モニタリングや監査があると、後ろ向きコホートのような観察研究の良さを落としてしまう。法案では『広告に用いるような研究』とあるが、私たちは広告代理店ではない」という意見や「国立大学病院の臨床研究推進会議での厚労省の説明では、『今回の法制化では侵襲や介入のある臨床研究で、観察研究は法案の対象外である』と言われた。認定審査委員会は100程度という数字も出ており、侵襲や介入だけでもかなりの数の臨床研究が審査できずにやめることになる」という指摘が相次いだ。森光氏は「臨床研究やめろということかと言われるが、バランスの問題。倫理指針を超えて、規制を厳しくすることを考えているわけではない」と強調した。
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