続・ヒロクリニックNIPT虚偽広告|”全染色体全領域部分欠失・重複疾患とは”のページを斬る

出生前診断 遺伝子検査

注意点
このページを作ったのは、「公益的」目的です。医業広告が規制されているのは、患者さんが自由意思で医療機関を選択することの妨げになることを阻むためです。それに、虚偽の広告はどの世界でも忌避されなければなりません。皆さんに、「本当のこと」をお知らせしたいという遺伝専門医としての思いでこのページを作りました。事実を適示して相手の社会的地位を棄損すると名誉棄損になるのですが、「真実性」と「公益性」があれば違法性は阻却されます。わたしは医師歴8年目に中央大学法学部に行きましたので、それらの知識を生かしてこれからも、患者さんのためにならない虚偽広告と戦いたいと思います。

前回、かなりはっきりと書いたので、ヒロクリニックのHPにやっとこの一文が掲載されました。
nipt.hiro-clinic.or.jp/nipt/microdeletions/

東京衛生検査所で使用している次世代シークセンサーは700万塩基以下の欠失・重複は検出できません。症候群の全ての症例を検出できるわけではありません。

ページの一番下にですが。そこまでたどり着かない人は、「全部測れる」と勘違いさせるものであることに変わりはありません。なんで一番下なんですかね?
ヒロクリニック修正部分
こんな感じで最後に目立たないように入れてあります(笑)

あと。わたしが前回添削してあげたところは直したみたいですね。(スクショも記念に取ってます)

うちの教授から、「なんか直したみたいよ」って連絡もらいました。

「直すってことは虚偽表示を認めたって事よね」とも言ってましたが。(笑)

あと、胎児診断は産婦人科の中でも特殊な分野で。
日本でこれをきちんと学問としてやったのが東京マザーズクリニックを開業されている先生で、アメリカに胎児診断留学後、成育医療センターで勤務し、開業されたそうです。

産婦人科だったらみんな胎児診断できるっていうのもおかしな話で、産婦人科専門医に常勤・非常勤させて
産婦人科がやってたら安心みたいにうたってるのもどうかと思います。
産婦人科医のなかで、遺伝診療に携わる人は、人類遺伝学会もしくは遺伝カウンセリング学会と産婦人科遺伝子診療学会に入ってますからね。

経験豊富な産婦人科がやってるって書いてますが、経験豊富っていったい何を根拠に何の経験が豊富って言ってるんでしょうか???
これ、広告していい内容なんですかね???

相変わらず、医業広告ガイドラインを分かってないのか、わかってやってるのか謎ですが、次の改定で厳しくなったら間違いなくヒロクリニックのせいでしょう。
美容業界も敵に回しそうな勢いですね。ヒロクリニックは。
遺伝業界はとっくに敵に回してますが。

産婦人科とか外科系は、手術などが専門医更新の要件に入るため。専門医の維持が難しくなった人たちが、専門医はく奪されてもべついいよ、って感じで学会ガイドライン無視したこういうクリニックで仕事をすることがありますからね。

現在、ヒロクリニックで勤務中の産婦人科医たちは、日本産科婦人科学会で対応を協議中でしょう。

今日のHP
20210123全染色体全領域部分欠失・重複疾患とは _ ヒロクリニック20210123

スマホからだと見えないようなのでリンクをはっておきます。
1月6日のHP
全染色体全領域部分欠失・重複疾患とは _ ヒロクリニック

こちらもスマホからだと見えないようなのでリンクを張っておきます。

しかし、ほかのページだとたとえばデュシャンヌ型筋ジストロフィーがはかれるとかいうのは直してないみたいですね。

そういえば、某病院の遺伝診療部には本当に、デュシャンヌがはかれるって本当ですか?!という相談があったようです。
虚偽広告って本当に困りますね。
師匠が、「仮想で問題症例作ったらそっくりの事案がキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!」と申しておりました。(笑)

プロフィール

この記事の筆者:仲田洋美(医師)

ミネルバクリニック院長・仲田洋美は、日本内科学会内科専門医、日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医 (がん薬物療法専門医認定者名簿)、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医(臨床遺伝専門医名簿:東京都)として従事し、患者様の心に寄り添った診療を心がけています。

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