三重大病院不正請求問題|第三者委員会の第三者性は大丈夫なのか

三重大学麻酔科問題 仲田洋美オフィシャルブログ for medical 仲田洋美の独り言

正義の女神

みなさま、こんばんわ。
三重大学の麻酔科オノアクト不正請求で第三者委員会が黒と認定したと発表されている。

ところが、この第三者委員会の調査報告書は全然公表されません。
今回は、この点に関して記事を書きたいと思います。

**************

9月11日に記者会見で第三者委員会の報告書の概要として
「当院の医師が医療に関する記録を複数回にわたり改ざんし、実際には手術で投与されていない薬剤の費用が診療報酬として不正に請求されていました。改ざんされた疑いがある件数は症例数約2200症例、これに対する不正が疑われる当該薬剤の請求総額は2800万円となっています」と説明されている。

通常であれば、第三者委員会の報告書はでるやいなや大学HPに公開されるのが慣わしである。

しかし、三重大学では1か月以上経過した今も公表していない。

さらに、三重大学の第三者委員会の委員の感想が噂で流れてきたが、「何ら問題になると思わなかった」という意見である。

なのに 問題がある と結論付けたと発表されたので驚いていたとのこと。

(。´・ω・)ん?

そうすると、第三者委員会で判定はしていないということ???
誰が不正と判定したのかな???

おかしいな。

どうして三重大学は黒と認定したのに調査報告書を公表しないのか?

通常は第三者なので三重大学と関係なく第三者委員会が公表する。

この第三者委員会は本当に第三者なのか?

委員会の第三者性を疑いたくなるのはわたしの性格が悪いからなのか??

ためしに情報公開請求してみたらどうなるのかな?

第三者なのに本学が公開を阻んだりするともうそれは第三者じゃない。

というわけで。

何度も言っているが、オノアクトは溶解してすぐ使えるようにおいておく薬。

特殊な扱いの薬には特殊なルールが必要だが、全国の麻酔科で少量使ったことにして請求することが行われてきた。

これについて、通常なら使ったものしか請求してはならないが、手術時にすぐに使わないと心停止するなどで溶解しておいておく薬に関してもまた同じような取扱いを厳格にする、ということを厚生労働省が明文で述べたことはあるのかという質問を、10月26日午前、保険局にした。

係官からまだ返答はない。
おそらくありはしない。

とすると、厚生労働省すらこれが不正請求だと断じることは出来ない。

なのにいったいなぜ三重大学は第三者委員会が黒と結論付けたと言っているのか?

本当に第三者委員会が黒と認定したのか?

謎が謎を呼ぶ今回の不正請求事件。

誰のための何の医療かというシンプルな視点に立ち返ったとき、心外麻酔領域のオノアクトのこうした使われ方を不正と断じることは出来ない。
患者を守るためなので。

三重大学ははやく第三者委員会の会議録を全部公開すべきだ。
なんなら本人たちの聴取のビデオも。

本当にちゃんと反論できる環境だったのか?

わたしは医学会会長に反論するくらいなので造作ない。

しかし。普通の准教授や教授が海千山千のたぬきじじいたちに囲まれて
冷静に反論を出来るだろうか。

ちなみにわたしも一度経緯はいえないが、聴聞してくれるといわれたことがあり
弁護士同伴でいくと言ったら 
弁護士は同伴してもいいが一言も口をきいてはならない と言われた。
どうやら勝手に落ちは決まっていたので、行くこと自体を遠慮した経緯がある。

これは民間病院だが。

三重大学病院はいやしくも国立の医学部に付属する病院だ。

誰かの私情で何かが決まるなんてことはあってはならない。

思い通りにならない人間をはめるなんてやってはならないのだ。

三重大学よ。
さっさと第三者委員会の調査の記録などをすべて公表してわたしが三重大学にかけたこの疑いを晴らせ。

全国の医師たちが知りたいはずだ。

麻酔科の問題は手術室の問題。
麻酔科だけではなく外科その他の外科系の診療科の専攻医たちにも多大な影響を及ぼす。

三重大学よ。
はやく第三者委員会の結果を公表しろ。

しかし、わたしはすでに知っている。

キミたちが公表を延期する画策をずっと続けている疑いが濃厚であることを。

やましいことがなければ即刻公表することだ。

捏造は駄目だよ。

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プロフィール

この記事の筆者:仲田洋美(医師)

ミネルバクリニック院長・仲田洋美は、日本内科学会内科専門医、日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医 (がん薬物療法専門医認定者名簿)、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医(臨床遺伝専門医名簿:東京都)として従事し、患者様の心に寄り添った診療を心がけています。

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