三重大学麻酔科事件|贈収賄に発展しそう

三重大学麻酔科問題 仲田洋美オフィシャルブログ for medical 仲田洋美の独り言

正義の女神

みなさま、こんにちわ。

前回、第三者委員会なんで公表しないの?と書いたのを気にしているのか、めっちゃ黒塗りで公表したみたいです。
わたしも請求しようかな(笑)

ところで。
この間、本当はいろいろあったのですが、実は、書けませんでした。
シークレットな内容過ぎて。

しかし。
もうすぐ報道されると思うのでちょっと書こうかな。

実は。

三重大学麻酔科は、NPOを作って、そこにいろんな企業から寄付させていました。
これ自体は、麻酔科の医局員の教育に充てられていました。
有名な麻酔科医を講師に呼んで講演会を開催し、若い医師たちのモチベーションを上げたり、スター医師たちと話をしたりする機会を設ける。
憧れ、という偶像を得ることで人は努力目標を得ます。
そういう講演会の開催費用に充てられていたようで、それ自体は、たとえばO大学やYI大学などでも行われていると聞いています。

ですのでそんなに珍しい事ではありません。

外科系はもっと派手で、何億もお金入れさせて抗がん剤の臨床試験をする一般社団法人を作って問題をおこしたりしています。
hiromi-nakata-official.com/仲田洋美の独り言/giznenoteiou20tensaku/
京都大学の戸井さん(乳腺外科教授)は、NEJMに論文を投稿するときに利益相反を虚偽報告して問題をおこしました。

こんな団体は全国にたくさんあります。

ところが、これにメスが入りそうなのです。

三重大学は、亀井教授たちを自宅待機処分にした後、ある動脈ラインにつなぐ器具の使用頻度が落ちたということでE社に着目したそうです。
この件も、三重大学側が検察に届けたようですね。

だけど、全国のいろんな医学部の臨床教室たちが、NPOや一般社団法人を作って
病院に入れてもらったら研究費にしか使えないので、便利だということでそちらにお金を振り込ませています。

この方式がお縄になったら、全国の大学のいろんなお教室から三重大学(伊佐地さん、宮部さん)は相当恨まれると思いますね。

しかし。日本はまったくこのあたりの規制は出来ていないのですが、アメリカではサンシャイン法があり、製薬・医療機器・検査など関連する企業からの10ドル以上の寄付はすべて公開しないといけない決まりになっていて、メディケアのホームページに公開され、申告を怠ると重たい罰則もあります。

わたしとしては、今回、贈収賄でちゃんと立件されて、この辺の規制が国際ルール並みに進むことを望みます。

それと。
思った通り、検察はこの件、血眼になってやってるみたいですよ。
だって
大野事件 ディオバン
彼らは2回続けて医療界に敗北しています。

白い巨塔を挙げられる、そして有罪に持ち込める。
医師の皆さんは緩いのですが、贈収賄は 権限のあるひとが権限を行使して金員をもらう で成立するため、NPOの使途が何だったかは関係ないんです。
すると、全国でこの方式や似た方式で企業からお金もらってる国公立の医師たちは全部アウトってことになります。

今の津地方検察庁の検事正は、どうやら因縁のお方みたいです。

三重大学は本当に思考が浅いですね。

みなさん。この事件はわれわれが当初思っていたのとまったく違う方向に流れています。

境先生は逮捕され、数日前に起訴されました。
news.yahoo.co.jp/articles/42419698400e6b22ef5a4b20d6f4d64e7c2a3549
境先生起訴

しかし、三重大学麻酔科事件は、柱は2本あります。
1は、E社の贈収賄と境先生のカルテ改ざん

そして2番目の柱は、おごり高ぶった外科医師たちによる、無垢な三重県民の周術期や術中の死亡です

実は、2017年8月19日に三重大学では泌尿器科の手術で硬膜外麻酔が深く入り脊椎麻酔になってしまったことに気付かず、並列麻酔により医師不在で対処が遅れたことにより患者が一人死亡しています。麻酔医はS医師。この方については後で述べます。ちなみに、この日付に関しては、個人を特定したらすぐわかりました。医師なので、学会が物故会員としてネットに掲載しているからです。
どうやってわたしが個人を特定したかというと、ツイッターを使いました。ものの5分で目的を達成しました。
この被害者は、独立行政法人 K市総合医療センター院長だったF氏であり、三重大学消化器外科の医局員でした。

病院側はこのずさんな麻酔管理による事故についてまったく公表していません。
遺族の希望を盾に取っていますが、遺族の希望ならば、医師であるとかいう職業や年齢や性別も省略して、「並列麻酔で事故が起こり死亡した」ことくらいは公表すべきでしょう。

ちなみに、並列麻酔とは、一人の麻酔科医が一度に複数の麻酔管理をすることを言い、危険な麻酔であるため、麻酔科学会では原則禁止しています。
anesth.or.jp/files/pdf/monitor3_20190509.pdf
安全な麻酔のためのモニター指針のなかにも 現場に麻酔を担当する医師が居て、絶え間なく看視すること という記載があります。
そして
anesth.or.jp/files/download/news/suggestion20050209_1.pdf
「5 麻酔科医による並列麻酔の原則的禁止
ここで述べる並列麻酔とは麻酔科学会認定専門医以上の資格を有する麻酔科医
が一人で看護師に状態把握などをさせながら,2 列以上の麻酔を行うことをさ
す.
麻酔科医による並列麻酔を学会としてすすめることも,容認することもできな
い. “現場に麻酔を担当する医師が居て,絶え間なく看視すること”とする日
– 16 –
本麻酔科学会制定の「安全な麻酔のためのモニター指針」からは,並列麻酔は容
認できず,また担当者不在中に事故が生じた場合は責任をとわれることが明白で
ある. 」

とはっきり書かれてあります。

三重大学は、パワハラで訴えられた宮部教授が赴任するときに筑波大学から医師を連れて行ったのですが、このなかにS医師も含まれています。
また、筑波大学は並列麻酔をする大学だとうわさで聞いています。

このS医師が、今回、麻酔科の崩壊に加担しています。

実は、境先生のカルテ改ざんを厚生局に通報したのもS医師だという証言があります。
また、実は、先ほど紹介した麻酔事故で犠牲になった外科医F氏の麻酔を担当したのもS医師なのです。

F氏の死亡事故のとき、事故調査委員会は並列麻酔のためだ、と断定し、危ないのでやめるようにとされていたのですが、亀井教授の指示に亀井教授の前任の宮部氏(パワハラで訴えられた人)がつくば大学から連れて行った宮部派のS医師は亀井先生の指示など聞きませんでした。

そして、亀井先生のいうこともきかず、亀井先生の出張の日に生体肝移植の手術の麻酔をやり、100リットル以上のとんでもない出血を起こして患者さんはICUで死亡したそうです。
この時、亀井教授は外科医たちを呼びだして、こういうことはないようにしないといけないと諭したそうですが、いきり立った外科医たちは怒って帰っていったそうです。

三重大学の問題はこうした医療安全を無視した手術室の運用にあり、もともとは麻酔科学教室の教授である丸山先生(今でも麻酔科学教室の教授で学生の講義はこちらがやっています)を手術室出入り禁止にしたことから始まります。丸山先生は、今はペインだけをやっているそうです。
それにも伊佐地さん(現病院長)が絡んでいるという噂ですが、こちらの真偽は不明です。
しかし。三重大学の手術室は異常です。
伊佐地さんらに手術室出入り禁止にされた丸山教授もまた、麻酔の安全を第一に考えるという当然の運営をしようとして出禁になったそうです。
今回、やられた亀井教授もまた、麻酔の安全を担保しようとしたのですが、宮部前教授の残党としてのこっていたS医師が邪魔をしてなかなか実現しなかった。
そのうえ、刺された。こんなの異常すぎます。

そして。
外科医のFさんの死亡事故ですが。
遺族に、「騒ぐと三重にいられなくなる」
という畏怖を与えるに十分な状況が醸成されたとしたらどうでしょうか?

白い巨塔なんて嘘です。
白い巨塔どころか、ヘドロの中の虚塔ですよ。真っ黒でまがまがしい。

三重大学医学部の将来のために、こんなヘドロは掻き出して処理しないといけません。

わたしは、今、全力で三重大学と戦っています。

このブログのわたしの写真の隣にいるのは、高久史麿前日本医学会会長です。
わたしをとても大事にしてくれます。
それ以前に、わたしは文科厚労のプロジェクトであるがんプロフェッショナル養成プランの1期生で
文科が 唯一現場と政策をつなぐというがんプロ本来の趣旨を実現した人材 と認定しているがんプロのエース。

日頃、霞が関とアカデミアと専門医機構の間のゆがみを調整しています。

三重大学の問題は、医療安全の問題であり、1の贈収賄ももちろん問題ないとは言いませんが、そちらは小悪です。この性格のお金で人は死にません。

しかし。ずさんな体制の手術室運営は人の命を奪います。
それを是正しようとした亀井先生らをはめて、のうのうとS医師は今も三重大学手術室にいます。
このままでは巨悪は放置です。
こんなことでよいでしょうか????

一説によると、宮部さんが画策して、宮部さんの後輩のところから麻酔科医を三重に送り込もうとしている動きがあるようですが
伊佐地ー宮部ラインを何とかしないと、三重大学医学部に明るい未来はないでしょう。

今、三重大学を救わなければ、その機会は永遠にうしなわれるかもしれない。

わたしは、三重大学の学生や研修医や医師たちがどんな思いでわたしのブログやツイッターをチェックしているか知っています。

われわれは無策ではありません。
ですが、われわれは捜査権がないので、アプローチする方法を企画立案する必要があります。

われわれは、今、全力で、あなた方に手を差し伸べようとしています。
若き医師たちのかけがえのない未来のために。

そしてなにより三重大学病院を地域の一番の医療を提供してくれる病院だと無垢に信じて命を預ける三重県民のために。

ここまで自分の思いを伝えたことはなかったと思いますが。
辛い思いをしながらクリスマスを過ごした皆さんへのささやかなクリスマスプレゼントとさせていただきます。

仲田洋美 拝

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プロフィール

この記事の筆者:仲田洋美(医師)

ミネルバクリニック院長・仲田洋美は、日本内科学会内科専門医、日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医 (がん薬物療法専門医認定者名簿)、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医(臨床遺伝専門医名簿:東京都)として従事し、患者様の心に寄り添った診療を心がけています。

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